ESC2019 アイスランド国内予選大会 Söngvakeppnin 2019 準決勝2日目 レビュー記事

アイスランドのESC国内予選大会準決勝2日目を見ていきます!
出場者のジャンルやレベルをある程度絞っている他の国と比べて
毎年、センスの良い曲と、訳の分からない曲が混在してる印象のあるこの大会
準決勝初日の時点で、もう既にノンジャンルでの乱闘の様相を呈していたけども
とは言え、例年に比べると、いくらかスタイリッシュになってもいたよね
変な曲って言うのが出てきてはいないし
ハァタリはだって、ジャンルとしては真面目だし

さて、そんで今回の準決勝だけども
初日と同様に今回も動画自体は5本と、普段見ている動画の本数の半分ほどしかなく
いつもより全体、見やすく読みやすい記事になっていくと思われるが
でもその分、準決勝で歌われる曲はアイスランド語オンリーと決まっているので
アイスランド語の歌を楽しめる番組にはなっているかな
初日の感じ、あんまりアイスランドらしさって言うのは見えてこなかったけども
個人的には、アイスランド語が生かされるような曲があればって思うが

ということで、さっそく見ていきましょう!
Söngvakeppnin 2019 Semi Final 2
Elli Grill, Skaði, Glymur
(曲:Jeijó, keyrum alla leið

訳が分からなさ過ぎるううううwwwwwww
でもこれ面白くて好きwwwwwwwwww
準決勝一日目は、しょっぱなからインダストリアル・ロックの Hatari だ出てきて
準決勝二日目は、しょっぱなからこういうわけの分からないグループを持ってくるとか
くじ引きで歌う順番が決まってるのかもしれないけど、すごい年になってるなアイスランド
そんで、私この曲結構好きだわwwwwww
歌唱はちょっとどうかと思うところもあるけど、少なくとも楽しめたwww

なんでか分からないけど、ESC国内予選におけるアイスランドって
こういう、淡い紫だの水色だのの色彩でユニーク極まりないことする印象がある
昨年もこんな色合いの、近所のおばちゃんたちが集まった感のあるグループがいたし
吃音症の苦しさを表現しつつ、明るく歌っていた2014年のアイスランド代表である
Pollapönk っていうバンドも、Eurovision でこんな色彩のジャージを着てた
アイスランドはハチャメチャな曲を歌うときも色彩をこうするルールでもあるみたいだ(?)

そして、上手いとか、下手とか、そういう土俵に彼らは立っていなくて
歌唱も音楽もパフォーマンスも、あらゆる要素がカオスの渦の中にあるような状態
歌詞の内容も、これアイスランド語が分からなくても
そんな大したこと言ってないんだろうなって言うのが伝わってくると言う
歌詞の中で、英語で「ママがわーわー言ってる」って感じの部分もあるし
言語の壁を越える能力を持った楽曲だね

でも、これすごくアイスランドの国内予選っぽくて好きだよ、私は
アイスランドらしいというより、ユーロらしいとも言える気がするし
それに、音楽が地味に良いのも腹が立つwww
パート分けがすごく上手いこといっていて
複数ある音楽ジャンルをまとめて一つの曲にした、ごった煮感があるのに
それぞれのパートが、互いに面白さを引き立て合ってる感じがする

これ普通にアイスランド代表としてESCに出ても悪くないよ
というか、昔はこういう、何かの冗談みたいなのが普通に出てたんだよ、ESC
人によっては、ポルトガル代表のコナン・オジリシュを色物枠に入れたがるけど
こういうのこそ色物枠であり、かつ、ESCを面白くさせてくれる存在だと思うんだ
まあ、結果が分かってるとか以前に、選ばれないだろうなって思っちゃうけど

Ívar Daníels
(曲:Þú bætir mig

めちゃくちゃ気持ちいいのに、めちゃくちゃ惜しい
歌い出しからしばらくは、リズム声が乗っていないのか
違和感があるというか、いまいち上手く歌えてるように聞えなかったけど
サビに入ってからの歌い方がすごく気持ちがものすごく気持ちが良い
春風が頬を撫でた時の心地よさと爽やかさに近いものを感じる
って言ったら、さすがにちょっと表現が過剰かも?
でも、少なくとも私の好きな「青空が見える系」の曲だから素敵に見える

アイスランドらしいかっていう点で、ちょっと疑問が浮かぶような
なんだか最近、割と聞く機会が増えてきている気のするポップカントリー
カントリーって、なんかもう色んなジャンルに浸透しすぎてる上に
こういう、本場アメリカのカントリーからかけ離れたポップさを持ってるのも
全部ひっくるめてカントリーって言うのもどうかと思うけど
本場のアクの強いカントリーを薄めに薄めれば
どんなジャンルにも溶け込めるような聞きやすさが出てくるからね

厳密に言えば、この曲はポップロックのジャンルに入るのかもしれない
アコースティックギターの音色が、カントリーっぽさを演出しているだけで
ヨーロッパのポップス感もやっぱり強いわけだから
でも、この爽やかさは、私はすごく好きだな
クセがなく、ふわっとした感情で「好き」って言えるような感触もあるし
なんて言うか、「好きになりやすい曲」だと思うんだ

歌っているイヴァルの歌唱が、ちょっと残念で
基本この曲の Verse を歌うのが苦手なのか、自分のモノにしきっていないのか
微妙に音程やリズムがズレてて、すごく下手なんじゃないか、って思えてしまう

でも、サビの歌唱はすごく気持ちがいいんだ
これでも、これよりもっともっと声を張って、かつ力を込めずに
パーン、っと声を遠くまで飛ばせるように歌ってたら
とてつもない気持ちよさが生まれていたと思う
仮に彼がアイスランド代表になったとして
この番組が放送されたのが2月だから
5月のESC本戦までに特訓する猶予もあるし
それで Verse の歌唱が整えば、結構いい歌手だと思ってもらえると思うんだ

Heiðrún Anna Björnsdóttir
(曲:Helgi

70年代からタイムスリップしてきたとしか思えない
びっくりするぐらい古臭いと思わせる音楽が来て、面食らってしまった
70~80年代ぐらいのユーロポップというか、もはや、レトロポップ
解像度も、16:9じゃなくて、4:3の箱型テレビ時代にした方が似合うレベル
ある意味、アイスランドっぽいとも、Eurovision っぽいとも言えるけどね

というか、このジャンルの曲が、70年代当時のまんま、今も生きてるのに驚いてる
例えばディスコソングとかは、全然今も普通に生きてるジャンルではあるけども
当時の曲は当時の曲としてそのまま生きつつも
新しくできるディスコソングは、現代で通用するように作られてることが多いと思うんだ
もちろん、中には全く持って当時のままの音楽感を持ってきてるのもある
でも、ジャズやブルースみたいに、今風にしてもしなくてもいけるジャンルならともかく
こういうポップスは、明確に古臭さが出てくる気がするんだけど、どうだろう

例えば、私の好きな Future Funk 系の曲とかだと
80~90年代の日本のシティポップを加工するに加工しまくって
すごくスタイリッシュでカッコいい曲って雰囲気を出してるけども
それだって、今風のアレンジやツイスト、発想あってこそのモノだし

いや、別に悪いと言っているわけじゃないんだ
先にも書いたように、これはこれでEurovisionっぽくていいと思うんだよ
お前二言目には「っぽくて良いと思う」って言いすぎだろって言われそうだけど
でも、あえてこういう曲が、今風の曲ばかり並ぶESCの中にポンと入れば
どんどん近代化して、どんどん流行りのジャンルに乗りすぎるESC
特に、ラテンポップスの影響を受けまくっていく流れの中にあれば
なんて言うか、安心感があるよね
あ、Eurovision 見てるわぁっていう

それに、こういう音楽ジャンルにまた注目を向けるのも良いと思うんだ
何か、今の音楽ジャンルを発展させるヒントになる可能性だってあるよね
Future Funk がまさにそんな感じだし

Tara Mobee
(曲:Betri án þín

曲は良いのにものすごく惜しいいいいいい!!
まるで歌う順番が、流行した音楽の順に並んでるんじゃないかと思うほど
これまでで最も現代的と言うか、今風の曲だよね
いかにも、いわゆるハウスミュージック系の音楽って感触があって
人を乗せることがメインである音楽であるからか
ここまでで、聞いてて一番普通に楽しめる曲だと思うんだよね
少なくとも、現代っ子なら自然とリズムを取ってしまうと思う

ただ、歌っているタァラの歌唱がなあ……
下手くそとは言わないけども、声出てなさすぎだろ
音楽は100点だと思うのに、タァラの歌唱が面白くなさ過ぎて
結果、60点の曲って感じの印象がある

緊張して歌唱が硬くなってるのが原因だろうけども
こういう曲は、まず歌い手が120%の勢いでステージを楽しまないとなあ
せっかく、曲が良くって、聞き手もこの音楽でノリノリになりたいと思っても
歌い手が楽しくなさそうな声を出していると、ノリ切れないわけだし

というか、この人どっちかって言うとバラード歌手だろ
たぶん、普段はマライア・キャリーの曲とか歌ってて
ダイナミックバラードに強いような歌手なんじゃないかな
んで、歌い方がとっても真面目なタイプの歌手だから
アイドル系のキラキラした歌い方って言うのが苦手なんだと思う
普段から明るく楽しい、アップテンポな曲を歌ってる人なら
もっと跳ねるような声の出し方をしたり、弾けるような笑顔で歌えるだろうし
何なら、準決勝初週で私が酷評したナルシーっぽい歌唱をしてた
Daníel Óliver の方がよっぽど上手く歌えると思う

この辺りなあ
結構、致命的な問題だと思うから
音楽的には評価できるけども
肝心の彼女の歌唱に関しては評価できないわ

Friðrik Ómar
(曲:Hvað ef ég get ekki elskað?

Eurovision 2008 のアイスランド代表者がリベンジ出場
2008年当時は、Eurobandið っていうグループに所属して出場し
いかにもなユーロポップで勝負をしていたという
11年越しにEurovisionのステージに立とうとする彼だが……

歌ってる曲は、バラードらしいバラード
……というか、え? 何だこの曲、死ぬほど退屈過ぎる
どういう経緯でこの曲を作るってことになったんだろう
古臭いというか、何というか
こんなん、今まで散々腐るほど聞いてきたよ
The X Factor や The Voice でも、これにそっくりな曲を何度も何度も聞いてきてる
何なら、レトロポップな Heiðrún Anna Björnsdóttir の曲の方が遥かに新鮮だった

それに、曲だけじゃなくて、歌唱も正直そんなに良いとは思えなかった
特にサビの歌唱が、なんかもう、ほとんど喚いてるだけに聞こえる
全体的に無理して歌いすぎていると思うんだよなあ

というか、音楽や歌唱に合わないあの動きは何なんだ
この曲って、そんな体揺らしまくり、跳ねながら歌うような曲か?
元Eurovision 出場者だからとか関係なく、ここまでで一番評価できないわ


結果発表
さて、これで準決勝2日目の出場者5組のパフォーマンスもみ終わったわけだ
前回も説明したように、視聴者と審査員による投票の合計で、上位2組が決勝に進出
ただし、敗者復活は前回もう先に説明しちゃってるので
準決勝2日目の中からは出てこない、とだけ先に言っておこう

ということで、さっそく結果だけども
1位 Friðrik Ómar 14,968票
2位 Tara Mobee 3,819票
――決勝進出ボーダーライン――
3位 Ívar Daníels 3,519票
4位 Heiðrún Anna Björnsdóttir 2,772票
5位 Elli Grill, Skaði, Glymur 2,572票

Tara MobeeFriðrik Ómar
はあっ!?!? マジで!?!?
タァラはともかく、フレデリックそんなに良かったか!?!?
しかも、視聴者票の中では、他の出場者と大差をつけるどころか
票の半数がフレデリックに入っているというレベル
私は3位の Ívar Daníels の方が良かったと思うけどなあ
というか、私の中だとフレデリックが最下位だったんだけど……

全体の感想
なんて言うか、惜しい広島県民、じゃないけども
惜しい音楽ばかりで、絶妙なモヤモヤ感の残る大会だな
いや、モヤモヤの大部分は結末だけどもよ

しかし、元ESC代表だから投票されるって言うのは分からんでもないよなあ
準決勝初日で通過した Hera Björk だって、元代表者なわけだし
実績があると、投票されやすくはなると思うからねえ

それに、フレデリックが気に食わなかったからと言って
結局のところ、他の誰を通したとしても
ESCで活躍できそうな人って、結局いないんだよね
私が推してたイヴァルにしたって、ポップカントリーの感触が優しすぎて
多分、ESCでも印象に残らないだろうし

ここは、やっぱり一番最初に歌った
Elli Grill, Skaði, Glymur を通過させるべきだったんじゃないかな
優勝できるかとか、ESCで活躍できるかは置いといて
とりあえず、国内戦はだいぶ面白くなると思うんだ


さてさて、そういうわけで、これで決勝進出者が5人揃ったわけだ
次はさっそく決勝戦ということで、また次回

次>> Söngvakeppnin 2019 準決勝2日目 レビュー記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6499.html

Eurovision 2019 もくじ記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6210.html

参考
https://en.wikipedia.org/wiki/Iceland_in_the_Eurovision_Song_Contest_2019

サムネ
https://www.youtube.com/watch?v=UOFWO03zMFI
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