ESC2019 ルーマニア国内予選大会 Selecția Națională 2019 決勝 レビュー記事

エウロヴィジョナーラ! ロマニエイ!
2019年2月17日に、ルーマニアの国営放送局RTV主催で放送された
Eurovision 2019 ルーマニアの代表者を決めるための国内予選大会!
Selecția Națională 2019 の決勝戦を見ていきます!

ということで、既に二つあった準決勝の様子を視聴済み!
23組中、決勝進出を果たした12組の歌唱を見ていくことになるわけだね!

さて、準決勝を見た私の中では
ぶっちぎりで Laura Bretan を応援したい
マジで準決勝のラウラは素晴らしかった

しかも、ラウラだけしか見どころがないわけじゃなく
準決勝初日の段階では、ルーマニアどうなるんだって心配になったけども
さすが決勝に上がれただけあって、魅力的な歌手が勢ぞろい
個人的には、メタルバンドの Trooper や、スパースターの Olivier Kaye
ルーマニアの伝統文化を前面に押し出した Letiția Moisescu and Sensibil Balkan
特別、この辺りの歌手たちがとても気に入っているからね

楽曲自体は、準決勝と変わりないわけだから
記事の取り上げ方として、3日連続で見るのもどうかなと思ったけども
まあ、どのタイミングで見ても一緒さ!
お衣装とか変わってるだろうし、準決勝から編曲を変えてるかもしれない
コンディションもその時々で違うから、声の調子や表現力にも直結するだろうし

ということで、さっそく見ていきましょう!
Linda Teodosiu
(曲:Renegades

ESC国内予選のオープニングアクトとしてふさわしいのでは?
準決勝は、私の中ではラウラ・ショックが巻き起こって、ろくにコメントしてなかったが
こうして改めて見直すと、やっぱりそんなに悪くないんだよね、この曲って
楽曲の雰囲気やメロディの感触が、ものすごくESCのパワーバラードらしくて
2010年以降であれば、どのESCアルバムの中に入っていても全く違和感がなく
むしろ、「あっ、過去のESC代表がオープニングゲストに来たんだ?」
と思ってしまえるほどに、この曲はESC向けに作られている感じがする

調べたところによると、リンダはどうやら
The X Factor の親せきである Pop Idol のドイツ版に出場していたらしい
もっとも、その番組に出たのはもう10年も前の事らしいけども
でも、The X Factor 系の番組に出ていたって言われると、納得の歌唱だよね
とても素直で、オーソドックスに技を磨いた感じの歌い方
曲の中身もさることながら、まず歌唱力で勝負しようって言う姿勢が垣間見れて
そういった意味では、ファイターと表現するのが好ましいような歌手に思える
特に、ちょいちょいお腹を押さえながら歌っている辺りからも
しっかりと声を出そうとしているのも分かるし
かなり、忠実に基本を押さえながら丁寧に歌っているように感じられる

それに、ステージ慣れしているのが分かるような歌唱は、さすがと言わざるを得ない
準決勝で敗退した出場者たちの歌唱を聞いていると
緊張で全然声が出せていない人、声が上ずりまくってるような人たちもいたし
そうした出場者たちと比べると、とても安定した歌い方をしている
始終、ミスをする気配なんて微塵も感じさせず、歌いきっているよね

ただ、まあ、個人的には曲も歌唱も退屈ではあるかなあ
ESCらしい曲だし、違和感もないとは言え
今までに似たような曲を散々聞いてきたからなあ
前回、審査員投票で2位を獲得して通過したのも分かるぐらい
どちらかというと審査員が好みそうなタイプ
量産型ESCポップスって感じだなあ

いずれにしても、オープニングでESCらしい曲が来たのは
それはそれで良かったと思うかな
準決勝動画 準決勝記事

Olivier Kaye
(曲:Right Now

やっぱカッコいいなオリヴィエルはあああああwwwwwww
あああああああああああああああああwwwwwwwwww
すっごくチャーミングで、歌声が爽やかで、素敵すぎるwwwww
そんで、リンダの曲と歌唱の直後だから、改めて思う
この曲もまた、とても Eurovision らしい楽曲なんじゃないかな
ルーマニアというより、北欧か西欧あたりが歌いそうな曲って感じがするし
スウェーデン辺りの国内予選で普通に歌われてそうな気がするんだよね

彼が何人かは分からないけども、実際、彼はフランス語で喋ってて
そう考えると、フランス国内予選大会で歌われてても不思議じゃない
センス的にはやっぱり、バルカンのセンスじゃなくて西欧なのかも
そして、だからこそ、私は彼の雰囲気にすごく惹かれるのかもね

まあ、そう考えると、でもあまりルーマニアらしくない気はするからなあ
それに、ESCだと案外、ポップスすぎて逆に印象が薄くなる可能性もある
何分、2019年はアクの強い出場者が集まっていたからなあ

それから、やっぱりカリスマ性の次元が違うわ
リンダと比べても、オリヴィエルの方がPop Idol や The X Factor 出身っぽい
ステージに慣れているところもそうだけども
とにかく、スター性がものすごく高くて、トップアイドルにしか見えない
準決勝の時は、Robbie Williams を柔らかくした感じって書いたけども
どっちかって言うと、Olly Murs の持っているスター性の方が近いわ
……声は、まあ、オリーよりロビーか

ただ、決勝の歌唱は、ちょっと残念な感じもした
正直、私は準決勝の時ほどワクワクはしなかったかなあ
というのも、準決勝の時と比べると、若干歌唱に余裕がなさそうなんだよね
特に後半は、歌唱がガシャってるところもあるけども
そういう分かりやすいところも含め、全体的に気持ちが前のめり?
オリヴィエルには、もっと観客を魔法にかけるような歌い方をして欲しいのに
今回は、決勝ってことでさすがに緊張したのか
しっかりと歌おう、ここが正念場だ、って力を込めて歌うところが
逆に、曲に対してあまり良い影響を与えていないように思えた
もうちょっと、こう、流れるように歌って欲しかったと思うし
歌唱を気にするよりも、まず観客を魅了することに集中して欲しかったかも
そこだけちょっと残念ではあったかな?

あと、なんか全体的にカメラワーク酷くない?
準決勝の時は、もっとオリヴィエルがカッコよく見えるような映し方だったのに
彼がウィンクしていたポイントがなくなってしまっているし
なおの事、魔法が解けてしまうような歌唱に思えた

それでも、私の中ではかなり評価が高いよ
準決勝動画 準決勝記事

Laura Bretan
(曲:Dear Father

らうらあああああああああああああああああ!!!!
好きだあああああああああああああ!!!!
(事案
はおおおおおおおおおおおお!!!!!
ラウラ、しゅてきぃい…………!!!!
ラウラしゅきぃいい………………!!!!
だって、こんな、お前、これ、うぅぅ…………(感涙
これもう優勝しないと絶対おかしいってマジで……

「優勝最有力候補が来たの!?」って驚きよりも
まず、ラウラの神々しさとエンジェリックなピュアネスに殺されるかと思った
敬虔なラウラ教の信者たちなら、オペラパートを待たずして昇天していただろうな
もはや、ルーマニアの宝どころか、最速で世界平和を実現させる存在だよもはや
準決勝の時点で、奇跡のような歌唱を披露していたと思っていたのに
何度でも奇跡を起こせるから、ラウラは本物の聖人と言っても過言ではないよ

しかも、準決勝の時のシンプル極まりないステージングと違って
歌唱開始時点からもう既にステージはスモークで満たされているよね
まるで、雲の上の存在の様に佇む天使そのものだよ
アングルによっては、ほんとにそんな姿に見える瞬間もあるし
背景スクリーンには星や星座も映し出されているし

そして、歌唱がちょっと変わっている!
準決勝の時の歌唱よりも、全体的に歌い方がすごく優しくなっている!
特に前半のパートの歌い方、アクの強い、クセをすごくつけた歌い方
あの特殊な声の出し方が、心なしか準決勝の時よりも淡くなってる気がした
準決勝では、その歌い方が彼女の個性の一つではあったものの
今にして思えば同時に、その特殊な声を一生懸命出そうとするところ
無理やりにでも練習した歌い方を盛り込もうとする姿勢が
歌唱全体に、いかにもオーディションを受けてる感を出してたと思う
だから今、回アクの強い声と、素の声とのギャップが薄くなることで
全体の流れが、よりスムーズなっているんだと思った

それに、歌い方に過度なクセのつけ方をせず、自然な歌唱に寄せたことで
より、歌詞の中に入るこむような歌唱ができるようになったようにも思う
特に、オペラティックな歌唱を始めるまで、表情がすごく良いんだよね
準決勝の時は、歌詞を思い出しながら歌ってるっぽい顔をしていたから
そういうところにも、今回の歌唱との差が出ていたように思う

準決勝の歌唱だって、何回も繰り返し聞き返しながら記事書いてたのに
こうして、よりよくなったラウラの歌唱を聞いていると
ここでもまた、鳥肌が、何度もゾクゾクさせられたよ
ほんと、なんかもうありがとう生まれてきて
ルーマニアの未来は明るい(?)

ただ……
カメラワークが酷いなのがほんと不満
オリヴィエルの時も思ったけど、なんなんだ
カメラアングル全てが劣悪だったって言うわけではなく
一部のアングルは、すごく良いショットにもなっているんだけど
肝心なところで無駄に引きになっているところがありえなさすぎる
スタッフカメラの使い方下手すぎだろどうなってんだ
特に、あの一番の盛り上がりのところ
https://youtu.be/x1NPm88iflU?t=170
オペラボイスでハイノートを当てるところの表情をなぜ映さない
https://youtu.be/KeCIOd-S8-0?t=205
いや、ダイナミックさを演出するために、あえて引きの絵でとるのなら分かるが
これじゃあ、ほんとに肝心なところに限って全部カットしてるだけ……

あと、文句って程ではないけども
マイクスタンドがあった方が良かったと思う、私は
マイクを握るために片手を埋めてしまうよりかは
準決勝の時みたいに、マイクスタンドの前に立って
両手を開けて、両腕を広げて歌わせた方が良かったんじゃないかな
途中、力を込めながら前のめりに歌っていたりもするから
タイプ的に、仰け反るよりも前のめりになる方が
力を入れられるタイプなのかもしれないが
でも、その方が、歌う人の気持ち的に、よりダイナミックな歌唱ができたと思う
変わらないかもしれないけどね

とは言え、2月17日時点でこの完成度を誇っているんだからね
ESC本戦が始まるのが5月、その前のプレパーティで披露するにしても4月
2~3か月も、ここからさらに特訓して歌唱に磨きをかける期間がある
そう考えると、今これだけの歌唱ができているんだから
もはや選ばない手はないって思うよ
準決勝動画 準決勝記事

Teodora Dinu
(曲:Skyscraper

いや、これは頑張ったよ……
準決勝よりも歌唱が悪くなってるけど、大丈夫か?
って思いながら見ていたら、途中で一瞬、咳ばらいを挟んじゃうし
その、歌い出しのミスを引きずってか、それとも喉の調子が良くなかったのか
音は外すし、リズムも崩れるしで、酷いと言わざるを得ないような歌唱に……
最後の方とか、声を抑えて歌うべきところが、もはやかすれ声になってしまっているし
本来なら、ダイナミックに「いぇえええ~~~~!」って伸ばすところなんかも
まったく声が伸びることなく、潰れてしまっているし

それでも、一番最後の最後
ラストで意地を見てくれたのはすごく良かった
あそこは、カッコ良かったと思うよ、テオドラ
私は準決勝の彼女の事を評価していなかったけども
でも、今回のあのラスト、あの全てが詰まってる感じの歌唱は
命の輝きと感情の炎が詰まった、最高の歌唱だったと思うよ

歌い終わった瞬間、もう客席を見ることさえできないほど意気消沈してるし
これは悔しいだろうなあ……
準決勝動画 準決勝記事

Claudiu Mirea
(曲:We Are the Ones

安定のポップカントリー感が聞き心地良いが……?
ジャンルがポップ調のカントリーソングだから、あまりルーマニアっぽくはないし
それどころか、むしろスウェーデンのポップスっぽささえ感じるような曲
でも、この人の場合は流行に乗ってスタイルを変えているってわけではなく
実は2017年の国内予選でも、カントリー調の曲で勝負していたみたいなんだ
もっとも、2017年の時はファンク寄りのブルースって感じの曲だったけども
いずれにしても、USカントリーに憧れて歌っている感じになるのかな?

そんで、私はこの曲も好きなんだよねえ
本場、USのカントリーだと、もっとアクが強くなるだろうし
私はあんまり、カントリーらし過ぎるカントリーは苦手だから
このぐらい、ポップス方面に寄っていたり、EDM調になってる方が聞きやすくて好き

ただ、印象に残りにくいのも確かではある
準決勝の時は、普通にすごく好きだったけども
先に歌ったオリヴィエルと競合するところがちょっとあるし
クラウディウとオリヴィエル、どっちを取るかってなったら
私はオリヴィエルを取るから

それはそれとして、衣装どうしたんだクラウディウ
準決勝の時は、黒い服の下に白いTシャツを着ていて
カジュアルだけど、同時に紳士っぽい、落ち着いた大人な雰囲気を出してたのに
なんで白Tを脱いで、胸元や筋肉を見せるような、ワイルドな恰好にしたんだろう
この曲って、そんな荒々しく乱暴な曲ってわけではなく
そもそも、クラウディウの歌唱だって、多少熱意を感じる歌唱だろうとも
やっぱり、優しそうな声で歌っているじゃない
どちらかというと、聞き手に浮遊感を与えるような
流れ重視、雰囲気重視な曲だと思うから
衣装はもう少し、気を配っても良かったんじゃないかなって思う
準決勝動画 準決勝記事

Aldo Blaga
(曲:Your Journey

準決勝は評価しなかったけど、あれ? 思ったより良いぞ?
準決勝での歌唱を聴いた時の、彼の印象は
単に歌唱が綺麗なだけで、特に感情表現をしてるようには見えず
ただただ退屈な歌唱をしているとしか思えていなかった

だけど、今回の歌い方は、準決勝の時と比べるとかなり良くなっている
特に、ラストはすごく分かりやすく感情表現をしていて
なんか、思ったほど悪いとは思わなかったという
食べ合わせみたいに、聞き合わせで印象がだいぶ変わったのかな?
いや、でも実際、ちゃんと勘定のコントロールができていると思った

たぶん、他の出場者だと「ちゃんと歌おう」と前のめりになることで
歌唱が頑なって中身のないパフォーマンスになってしまうところを
この人の場合、むしろそういうことをするぐらいの方が
歌唱に気持ちがこもって中身があるように聞こえていたのかもしれない

それでもやっぱり退屈な歌唱をしているって結論に落ち着くし
Teodora Dinu といい勝負な歌唱としか思えないが
テオドラが、仮に歌唱がガタガタにならずに歌えていたらっていう話で
だけど、これはちゃんと一歩前進した歌唱になってたと思うよ

ESCに出した後の事を考えれば分かりやすいよね
この曲をルーマニア代表にしたところで
2018年のアイスランド代表 Ari Ólafsson と似たような感じになるとしか思えないし
準決勝動画 準決勝記事

Ester Peony
(曲:On a Sunday

ステージングでめちゃくちゃ化けてないか!?
いやいやいや、これは印象全然違うわ
準決勝のままのステージングでいたら、私はまた低評価だったけども
衣装から振り付け、小道具に至るまで、見せ方を大幅に変えたことで
見た目の印象が相当に変わったと思ったし、これはセンスが良いと思う
なんなら、オリヴィエルやクラウディウよりも上に行けるだろうとさえ思える

歌唱自体は準決勝の時とそんな大差ないはずなのに
ステージ上での見せ方でこうも印象が変わるとは思えなかった
その上、直前で歌っていた Aldo Blaga の歌い方もあって、相対的に良く見えるのかも

これを単体で見るのと、準決勝の歌唱を見てから見るのとでは大違い
背景映像含め、トータルな「パフォーマンス」でこの曲の物語を表現してて
その上、歌詞の内容が伝わりやすいようなアレンジになってるから良かった

こうしてみると、準決勝は中身も何もあったもんじゃなく
ただカッコつけるように歌ってただけだった、って言えるよなあ
The X Factor とかのオーディション番組で、自分の歌唱力が追い付いていないのに
マドンナやブリトニーみたいな毒々しさのあるパフォーマンスに挑戦しようとして
結果、力量が足りずに出来の悪いモノマネになっている、みたいな

それに比べたら、今回は歌詞の物語に即したステージングになっているからか
パフォーマンス全体に違和感が全くなくなっている
しかもこれ、よく見たら準決勝の時のようなわざとらしさがなくなってないか?
いや、今回もわざとらしい声の出し方、過度な演技がやっぱり入っている
だけど、衣装や背景の雰囲気があまりにもハマりすぎていて、マジで違和感なくなってるんだ
ステージングでここまで印象と評価が逆転するのも面白い
ステージングの恩恵はかなり色んな所に入っていて
歌唱の中の毒々しさがスタイリッシュなものへと変化し
カッコつけたパフォーマンスが、歌詞の登場人物になり切る演技へと変化し
そして、なんだかふわふわへろへろした歌い方も
まあ、気にはならなくなった……、かな?
歌詞の内容の事、捨てられたけどいつまでもこの場所にいます
って地縛霊みたいな内容であることを考えると
ビブラートではなく、緊張や実力不足で声が震え気味になってるように聞こえるとことか
通常だったらミスとして扱うような部分も、概ね演技の一環、見たいに見ることができる

あと、歌ってるエステル本人の気持ちの問題かもしれないけど
なんだか、何かにとり憑かれてるみたいな凄みがあるよね
決勝だから頑張って歌おうって、本気になって歌っていたからそう見えるのかな
ぶっちゃけ、準決勝の時の表情は下品だった
でも、今回は表情に下品さがなくなって、視線が鋭くなっている
これは、素直にすごいことだと思えたよ
準決勝動画 準決勝記事

Letiția Moisescu and Sensibil Balkan
(曲:Daina

女性ボーカルの歌唱がめちゃくちゃ良くなってないか!?
このグループ、音楽は好きだけど、歌唱で少し残念なところがあって
肝心な女性ボーカル、レティツィアの歌唱がちょっと暗いって言う課題点があった
音楽の雰囲気的に、大はしゃぎをするような音楽ではないのは百も承知
でも、バルカン風、ロマ音楽風のEDMみたいな曲になっているのに
レティツィアの歌唱があまりにも硬すぎて、私は楽しみ切れずにいたんだ
マイクの調子のせいで、歌唱がこもって聞こえていた可能性もあるけど

だけど、そこにきて今回のこの歌唱よ!
これは準決勝よりも圧倒的に良くなってると思った!
なにより、レティツィアの歌声がものすごく明るくなっている!!
これでもまだ物足りなさがある方だけども、まあまあまあまあ
少なくとも彼女の歌声が準決勝の時より遥かに良くなっている

準決勝のレティツィアは、だいぶ落ち着いた歌い方をしていて
下手に叫んだり、喚いたりして、注意を惹きつけるっていうようなことはしなかったし
その、声のコントロール技術力の高さから、少なくともアマチュアではないと思っていた
中堅らしい歌唱力の高さがあるというか、歌い慣れた感じがあるというかね
でも、準決勝の時の彼女の歌唱は、ちょっと淡々とし過ぎていた
あるいは、この大舞台に立つって言うプレッシャーからなのかもしれないけど
歌唱力はあるのに、できればもっと楽しく歌って欲しいと思わせる歌い方をしてたんだ
なまじ、既に、彼女の歌唱スタイルは完成されているから
そうそう歌唱が変わるとも思えなかったし

だから、今回のステージで歌唱がだいぶ改善されたのがすごく良かった
歌い出しは、ちょっと歌唱が走ってしまってて
気持ち、テンポ早めに歌ってしまってるように感じたものの
その時点で、おそらく既に、気持ちハイになっていたんだろう
ほとんど、歌う上での気持ちの問題なんだろうけど
準決勝の時と比べたら、背負ってた重いものがなくなって
実に軽やかで、楽しそうな歌い方をしているように見えたんだよね

特に、サビの歌唱の改善っぷりが凄まじい
そんな、大きな変化でこそないものの、声だってだいぶ明るくなっているし
それに、表情もどこか楽しそうに見えた
もし、ここからさらに歌唱の楽しさを強められていたら
もう問答無用でESC代表にしても良かったと思うほどよ
ここまでの歌唱の中で、ラウラ以外でESCルーマニア代表にふさわしいと思えたのは
今のところこのグループだけかもしれない
準決勝動画 準決勝記事


Bella Santiago
(曲:Army of Love

準決勝でアフリカンな雰囲気があると思ってたら
マジでそういう音楽だったのか!

いや、準決勝の時に、エレーニ X シャキーラだなんてコメントを書きつつも
ベースにはアフリカンな音楽っぽさが強いとも書いていたんだよね
まさか、本当にアフリカンなステージングで登場するとは思わなかった
Ester Peony もステージングで化けていたけども
ベラも準決勝の時と違って、ステージングによってものすごくカッコ良くなっていたよ

これで、エレーニっぽい音楽感がなければ、もう100点満点だったんじゃなかろうか
他の国で似たような音楽の出場者がいないと断言できるレベルだったなら
これはこれで、ルーマニア代表として出しても良いとさえ思えるよ
なんかもはや、ルーマニアらしさって何だろう、って感じだけども

実は、稀に良くアフリカンな音楽で国内予選に挑む人はいるんだ
UK代表選に出場した Asanda なんか、これより遥かにアフリカンだったし
流石に、アフリカンな音楽で勝負する国って、そういないわけだし
一国ぐらいそういう国があっても、私は良いと思うんだよね
少なし、流行りに乗ってるだけでスペイン系で挑むより絶対良い
それなら、ジャズやカントリーを歌うみたいなもんだと思えるもの

というか、これ思ったんだけど
編曲される前って、もっとアフリカンな音楽性が強かったんじゃないのか?
そこに、下手にキプロスっぽさをぶち込んでしまったから、違和感があるのかも?
二つ、三つぐらい違う世界観の音楽が合わさったような曲に聞こえるから
その辺りを統一させておけば、絶対もっと良くなったと思うんだよね
むしろ、シャキーラのモロパクリみたいな感じにしても良かったと思う

なんにしても、準決勝から一気に評価が爆上がりだわ
衣装やステージングが歌唱や音楽に与える影響って計り知れない
エステルもそうだけど、ステージングが噛み合った時のこの面白さはたまらんわ
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Trooper
(曲:Destin

ああああああああ~~~~~~~んんんもう
かっこいいいいいいいよおおおおおおwwwwwwwwww

イントロだけでもう既にニッコリ笑顔で見てしまっていたし
歌声が入り始めたらもうダメだwwwww
ニヤニヤしながら聞いてしまうwwwwww
マジでこの人たち完全にゲストだよwwwwww
てかメタルバンドの方のボーカル、髪を束ねてるから小綺麗になってるwwwww

2019年のルーマニア国内予選で一番の歌唱力と、一番の熱気
こんなん、絶対に盛り上がるに決まってよね
だって、聞いていて元気を分けてもらえるもの
自然と足でリズムを取っちゃうし、パワーがガンガンハートに響いてくるし
しかも、どの出場者たちより楽しそうなのなんなんだwww
メンバーが多くて、一人で歌ってるわけじゃないからってのもあるだろうけど
楽しそうに歌いすぎなんだよなあ、この人たちwwwww
大体、歌ってる人以上にギタリストたちが楽しそうなのが笑えるわwww
そんで、その「楽しい」っていう気持ちが何よりも強く伝わってきて
むしろ、彼らの歌唱に混ざりたいとさえ思わされるwww
はあ~~~~クッソ気持ちよさそうに歌いやがってwwwww
いや、オペラの人は仏頂面だし、メタルのボーカルも険しい表情をしてるけども

ラストのあの一瞬見てよwwww
メタルのボーカルの最高に良い笑顔とwwww
オペラの人のガッツポーズwwww
あれでステージ楽しくなかったって言ったら信じないわwwwwww

いやあ、でも良かったよ
今年のルーマニア国内予選のオオトリが Trooper で
準決勝最初の、しかも一組目で歌って
でも終わりはオオトリなんだね
……えっ? まだあとに曲ある?
いやいいだろその二つは
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Dya and Lucian Colareza
(曲:Without You (Sin ti)

まあ、でも一周回って、曲は良いかなって思うけども
すごく疑問に思うんだけど
ほんと、なんでスペイン語でスペインっぽいバラード曲にしようと思ったんだろうか
まあ、それ言ったら、ベラのアフリカンな音楽にもケチをつけることになるけども
でも、世界的にスペインやラテン音楽のダンスミュージックが流行っている事と
完全に2018年のスペイン代表 Amaia y Alfred のパチモンになってるというか
スペインの Amaia y Alfred と ルーマニアの Ilinca & Alex Florea を足したみたいだし
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Vaida
(曲:Underground

オオトリは、一番の年長者がすることに
しかし、私の中でのこの人の評価はそんなに高くないからなあ
まあ、さっき歌ったスペインもどきよりかはずっと良いけども

ただ、心なしか、準決勝の時よりも良い声で歌えていると思うわ
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結果発表
さて、これで決勝12組のパフォーマンスを全て見終わったわけだ
割と大体、どの出場者もパフォーマンスが良くなってるように感じられたな
特に、硬いだけだった歌唱が、決勝で何らかの魅力を出せるようになってる人とか

その一方で、ほぼどの出場者も、カメラワークがほんとゴミの様に酷くなってた
とにかく引きの絵が多すぎる
出場者の表情が見えない状態が多すぎるし
準決勝の時は見れた部分、肝心なところがカットされたような状態になっていた
どう考えても、準決勝の方が考え込まれたカメラワークになってたと思うが……

出場者たちに関しては
私はやっぱりラウラが一番ですね
もうラウラ優勝以外ありえない
だって、見たろ? あれ?
超時空シンデレラ・ラウラちゃんですぞ?
冗談抜きで、ESCの決勝にすら行ける歌手だと思うんだ
オーストラリアが同じくオペラで勝負しているけど、タイプ違うし行ける行ける

でも、事前に高く評価していたオリヴィエルやクラウディエルは、やや評価ダウン
悪くなったわけじゃあないんだけど、このメンバーの中で言えば印象弱くなるし
ESCに出場しても、ちょっと埋もれる可能性があるかも?

他で言えば、Trooper が相変わらずカッコ良さと楽しさの塊になってて好きだったのと
Letiția Moisescu and Sensibil Balkan がパワーアップしてたのが最高に良かったのと
あと、Bella Santiago も準決勝よりパフォーマンスがすごく良くなってたね

んで、決勝の審査方法なんだけどなあ……

内心、記事を書くのはここまでにして
もう今回はみんなベストパフォーマンス!
で終わるので良いような気がしてさえいるんだ


正直、ルーマニア国内予選の審査方法はおかしい
これは決して、結果が不服だから言っているわけじゃなく(それもあるけど
審査方法が他の国と同じであれば、絶対文句なかったと思うんだよね

ということで、見ていきますが
今年のルーマニア国内予選大会の審査は
他の国がそうであるように、審査員と視聴者投票の組み合わせで決まっていた
……んだけど視聴者投票を受け付けているのに
実質、審査員票のみで全てが決まっていた

一部の国では、基から審査員票のみで結果を出しますよって言うのもあったけど
視聴者投票を受け付けておきながら、完全に視聴者の意向を無視するスタイル

どういうことかというと
採点方法自体は、他の国がやってるのと同じく、ESC基準の採点方法
上位1位から、12点、10点、9点、8点~、ともらっていくんだけど
6人いる審査員一人一人が最大12点の点数を与えるのに対して
視聴者票はどれだけ票を集めたり、点差が広がっても、最大12点にしかならないんだ
普通、こういう審査方法だと、審査員6人の合計点で、上位から点数を上げてくし
実際、他の国では審査員と視聴者は50:50の割合での評価になるのに
なぜか、ルーマニアは審査員6:視聴者1の割合になっているんだね
日本のテレビ番組が、よくそういうスタイルを取っているよね

んで、その結果、ありえないことになっていた

まあ、まずは結果を見ていこう
参考
https://en.wikipedia.org/wiki/Romania_in_the_Eurovision_Song_Contest_2019#Final
並びは(審査員票合計点 + 視聴者票)総合得点
1位 Ester Peony (62+3)= 65点
2位 Laura Bretan (48+12)= 60点
3位 Bella Santiago (50+8)= 58点

4位 Linda Teodosiu (36+6)= 42点
5位 Letiția Moisescu and Sensibil Balkan (35+5)= 40点
6位 Vaida (28+7)= 35点
7位 Trooper (19+10)= 29点
8位 Olivier Kaye (26+1)= 27点
9位 Claudiu Mirea (19+0)= 19点
10位 Aldo Blaga (10+4)= 14点
11位 Dya and Lucian Colareza (8+2)= 10点
12位 Teodora Dinu (7+0)= 7点

ということで、優勝はEster Peony
一押しのラウラは2位に落ち着いた


ただ、この点差、よく見て欲しい

1位優勝したエステルは、審査員から合計で62点を獲得
内訳としては、6人いる審査員中、4人が12点満点、2人が7点
だけど、視聴者票は下から5番目の3点しか獲得できていない

一方で、準優勝したラウラは、視聴者票堂々の1位12点であるにも関わらず
審査員から合計で48点獲得で準優勝に落ち着いているよね
でもこれ、どれだけ視聴者から票を集めても
審査員が62点出した時点で結果が決まっているんだわ
そもそも、3位のベラだってかなりの高得点を獲得しているのにな

そんで、視聴者票の内訳がまたすごい
Laura Bretan 4,685票
Trooper 1,425票
Bella Santiago 1,161票
Vaida 988票
Linda Teodosiu 771票
Letiția Moisescu and Sensibil Balkan 572票
Aldo Blaga 455票
Ester Peony 356票
Dya and Lucian Colareza 332票
Olivier Kaye 151票
Claudiu Mirea 139票
Teodora Dinu 134票

見てこれ! ラウラとエステルの票差、4300票だぞ!
これは結果に反映されてしかるべきだっただろ!


仮に他の国と同じように
視聴者票と審査員票を50%:50%で採点した場合
つまり、審査員票は6人の合計得点を上位から12点10点9点と見ていったら

同じく審査員+視聴者=総合得点の並びとして
2位 Laura Bretan (9+12)= 21点
3位 Bella Santiago (10+8)= 18点
7位 Trooper (7+10)= 17点
1位 Ester Peony (12+3)= 15点
4位 Linda Teodosiu (8+6)= 14点
6位 Vaida (6+7)= 13点
5位 Letiția Moisescu and Sensibil Balkan (7+5)= 12点
8位 Olivier Kaye (5+1)= 6点
10位 Aldo Blaga (2+4)= 6点
9位 Claudiu Mirea (3+0)= 3点
11位 Dya and Lucian Colareza (1+2)= 3点
12位 Teodora Dinu (0+0)= 0点

これじゃん! これで良かったじゃん!
何ならTOP3もこの並びで当てると思うよ!

これマジで視聴者票も採点対象にした意味あるか?
最初から審査員票だけで決めるつもりだったんだったらそうしとけよ

はーこれほんと不満
結果がひたすら不満
もしこれで、最初から視聴者票が存在しないんだったら
私はここまで文句言わなかったわ

中途半端に視聴者に投票させて
さも「視聴者の意向も組んでます」って姿勢を出してるところが気に食わない

ハンガリーも、これと全く同じシステムを採用している
だけど、ハンガリーは準決勝だけそういうシステムにしていて
決勝戦は100%視聴者票にしているんだよね

大体、この年のルーマニア、審査員が力を持ちすぎだろ
準決勝での審査方法を、先に審査員が5人選んで
その後で敗者復活で視聴者が一人選ぶってのは、まだ良い
決勝でまで視聴者を1/6にするのはおかしいんじゃね?

これせっかくみんな良いパフォーマンスしてたのになあ……

エステルが優勝したのは、まあ、もういいよ
エステルも決勝ですごく良いパフォーマンスしていたし
それに、決勝進出を果たした出場者たち、みんな良かったよね
私が個人的に気に入らない人もいたにしても

ということで、ルーマニアの国内予選大会はこんな感じだったってことね


Eurovision 2019 ルーマニア代表 Ester Peony の『On A Sunday』をレビューする!
(※国内予選大会を見る前に書いた記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6413.html

歌詞解釈と解説
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6415.html

Eurovision 2019 もくじ記事
http://sheilabirlings.blog33.fc2.com/blog-entry-6210.html

サムネ
https://www.youtube.com/watch?v=x1NPm88iflU

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